花粉症の原因

花粉症の原因

ここ数年、花粉症患者が急激に増えた原因として、一つは、戦後の国の造林計画によって、スギ花粉が増加した事。

そして、二つ目は、車の排気ガスや工業化による大気汚染の影響で、鼻の粘膜がダメージを受けて弱った事です。

さらには、最近になって腸の免疫システムの崩れも花粉症に深く関係しているという事が明らかになりました。

特に、小腸は食べ物を消化・吸収する臓器であると同時に、からだ全体の約60%の免疫細胞や抗体を持っています。

免疫システムに於いて、重要な役割を持つ小腸の免疫細胞の数や質のバランスが崩れると、アレルギーの病気になり易くなる事が判って来ました。

しかし、詳細については未だ解明されておらず、今もなお研究が進められています。

また、一言で「花粉症」と言っても、原因となる花粉の種類はさまざまです。

花粉症の原因をしっかり知る為にも、花粉の種類と飛散時期を知ることは重要です。

場所によって飛散時期は異なりますが、代表的な時期を「花粉の種類」・「時期」・「地域」でまとめると以下の様になります。

春に多く飛散する花粉

主に樹木の花粉の飛散時期で、花粉症を発症する人が最も多い季節です。

  • スギ(2~4月)北海道を除く全国
  • ヒノキ(3~5月) 関東以南
  • ネズ(4~5月) 北海道を除く全国
  • シラカンバ(4~5月) 関東以北
  • ハンノキ(1~6月) 全国
  • オオバヤシャブシ(3~4月) 関東
  • コナラ(4~5月) 全国
  • リンゴ(4~5月) 主に東北

夏に多く飛散する花粉

主にイネ科の花粉の飛散時期です。
他の人よりもちょっと遅く花粉症になるという人は、これらの花粉が原因かも知れません。

  • カモガヤ(4~7月) 全国
  • オオアサガエリ(4~7月) 全国
  • ハルガヤ(4~7月) 全国
  • ホソムギ(4~7月) 全国
  • スズメノカタビラ(3~5月) 全国
  • スズメノテッポウ(3~5月) 全国

秋に多く飛散する花粉

主にキク科の花粉の飛散時期です。
少し肌寒くなってくる時期ですが、風邪と勘違いせずにしっかり予防する必要があります。

  • ヨモギ(8~9月) 全国
  • ブタクサ(8~10月) 全国
  • オオブタクサ(8~10月) 北海道を除く全国
  • カナムグラ(8~10月) 全国
  • ヒメスイバ(5~6月) 全国
  • ギシギシ(5~8月) 全国
  • カラムシ(9~10月) 北海道を除く全国

以上の様に、花粉はほぼ一年中飛散している事が分かると思います。
冬しか花粉症から解放されないと悩む人がいるのはこのためです。

花粉症の原因植物

花粉症の季節になると目がかゆくてたまらない、鼻がむずむずしてくしゃみがとまらない、頭がぼんやりしてすっきりしないという話しをあちこちで耳にします。

花粉症を知らないという人は恐らくいないのではないでしょうか。

花粉症はご存知の通り花粉が原因で起こるアレルギーです。

花粉症の原因となるものはスギ花粉が多いですが、その他ヒノキ、ブタクサ、ヨモギなどの花粉が原因で花粉症になることもあります。

花粉症の症状は目の充血、くしゃみ、鼻水、かゆみなどがあります。その他喘息のような症状や、便秘や下痢、片頭痛などを伴うこともあります。

花粉症は自然治癒が難しく花粉症で悩む人は年々増えているといわれています。

花粉症は春になるものと思っている人は多いでしょう。

しかし花粉症は一年中なりうるものなのをご存知ですか?

実は花粉症の原因となる植物は春に花粉を飛ばすものだけでないのです。

なんと冬にも花粉症の原因となる植物があるのです。

ここで花粉症の原因となる植物を季節別に紹介します。

スギ、ヒノキ、カモガヤ、シラカンバ、ソメイヨシノ、ケヤキ、コナラ

ハルガヤ、スイバ、ヒメスイバ、クリ、スズメノテッポウ、イネ、ブタクサ、オオブタクサ

オヒシバ、メヒシバ、カナムグラ、ヨモギ、セイタカアキノキリンソウ

ハンノキ、ウメ、ツバキ、キク

その他にもクヌギ、ブナ、ギシギシ、ホソムギ、ハルガヤ、カナムグラ、ヘラオオバコ、オリーブ、クロマツ、クルミ、ガマ、ヒメガマ、イチゴ、リンゴなどたくさんの原因植物があります。

日本で花粉症の原因となっている植物として広く知られているものにスギがあげられます。

その他、ヒノキ、カモガヤ、ブタクサ、シラカンバ、ヨモギ、カナムグラ、ケヤキ、コナラ、ブナなどによる花粉症が多く見られます。

シラカンバは北海道に多いといわれています。世界ではスギやブタクサ、イネ科植物による花粉症が多くみられています。

花粉症は季節、地域、そして人により原因となる植物が違ってきます。

人によってさまざまな植物に影響を受けて花粉症の症状が出るため、ほぼ一年中くしゃみや鼻水、目のかゆみといった花粉症の症状に悩んでいる人もいます。

また、職業的花粉症で悩んでいる人もいます。イチゴやリンゴ、バラなどの花粉症は生産者に多く見られます。

自分の花粉症がどの植物によるものか、そしてその花粉はいつの季節に飛ぶのかなどチェックしておくと早めの花粉症対策に役立ちます。

是非チェックしておきましょう。

花粉症の重症度

軽症

くしゃみ 1~5回/日
鼻汁   1~5回/日
口呼吸は全くないが鼻づまりはある
日常生活にはあまり支障はない

中等症

くしゃみ 6~10回/日
鼻汁   6~10回/日

どちらかを満たすか、下記の症状

鼻閉が強く、口呼吸が1日のうちときどきあり

重症

くしゃみ 11~20回/日
鼻汁   11~20回/日

どちらかを満たすか、下記の症状

鼻閉が非常に強く、口呼吸が1日のうちかなりの時間あり
日常生活は、手につかないほど苦しい

最重症

くしゃみ 21回以上/日
鼻汁   21回以上/日

どちらかを満たすか、下記の症状

鼻閉が終日完全に閉じている
日常生活は、全く出来ない

一見すると風邪のような症状ですが、花粉の飛散時期に症状が出現し、くしゃみ・鼻水・鼻づまり・目のかゆみなどが1~2ヶ月と長く続く場合は、「花粉症」の可能性があります。

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